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- 2010.11.11 Thursday
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365日読書日和
本書は全編を通じて、ロシア・ソ連史の支配者の出自について明らかにしながら、現代ロシアの大財閥とユーラシア大陸の未来を発掘し、ロマノフ家の黄金を追跡する一つの謎解きの物語です。
ロマノフ家、本書の表紙に飾った”双頭の鷲”を一家の紋章として、300年の栄華を誇る帝政ロシアの王朝。ロシア二月革命によって最後の皇帝ニコライ二世が退位したのち、10月革命によって皇帝一家は処刑され、ロマノフ家が断絶、ここに300年王朝は完全に滅亡しました。
しかし1991年末にソ連が崩壊したあと、揺れ動く新生ロシアに台頭してきたのは、ドイツなどヨーロッパ全土の極右主義に呼応するかのように、帝政ロシア時代の王政を復古しようと画策する、大きな集団の動きでした。忘れられていた一族が、長い間に大きな力を蓄え、生き残っていたのです。
詳細な家系図・人脈図で相関関係がすさまじい内容で物語るロマノフ王朝・旧ソ連・現ロシアとユダヤ系の金融帝国の力が垣間見えてきます。
第一部 ロマノフ家の大貴族フルシチョフ
ソ連時代を動かしたフルシチョフ共産党第一書記がロマノフ家の大貴族であった事実を明らかにし、そのフルシチョフを育てたカガノヴィッチと独裁者スターリン、モロトフ、ミコヤンなどクレムリン首脳が西側世界とひそかにどのような血縁会計と人脈によって結ばれていたかを
第二部 ヴィソツキーの歌が聞こえる
ロマノフ家が、300年王朝の歴史の中から、どのように支配のメカニズムを作り出し、デミドフ家やストロガノフ家などロシアの大財閥を作り上げてきたのか、亡命ロシア貴族がアメリカ、イギリス、フランスなど世界の各地で大実業家に変貌を遂げ、アメリカ大統領さえ動かす力を持っているという現状を
第三部 モスクワ・マフィアの暗躍
世界的なマフィアがロシア人とどのように直接の関係を持っているかを、政商アーマンド・ハマー、ペプシコ会長ドナルド・ケンドール、ロックフェラー財閥、ロスチャイルド財閥などとの血縁関係から調べ上げ、全体に浮かび上がってくる酒造業者、軍需産業、さらにKGB・CIA・MI6の諜報機関が生み出した二重スパイ構造とキューバ危機の関係を明らかにしています。
膨大な家系図や人脈図をもとに話が進められていく展開は同じく広瀬隆氏の著書「赤い盾」がかなりおもしろかったので、こちらも読んでみたという感じです。
世界で起きる戦争・紛争、金融危機は起こるべくして起きている…。
そう感じずにはいられなくなる広瀬氏の著書です。
魚類や甲殻類などの生物の体を透かし作った『透明標本』。
透明骨格標本は、分類学や比較解剖学、発生学の研究技法のひとつ。
骨格を観察するためには、古くから物理的に骨格以外の軟組織を除去して作製した骨格標本が用いられてきました。しかし、小型の魚類や発生途上の胚では骨格標本の作製は困難です。骨格間の立体的配置、骨化の進んでいない軟骨組織、微細な骨格要素を損なうことが避けられないからです。微細な骨格の観察には軟X線による写真撮影も使用されるが、立体構造の観察に難があるし、軟骨の観察も困難。
透明骨格標本はこれらの難点を克服し、小型脊椎動物や脊椎動物の胚の骨格要素を観察するために編み出された第3の技法であり、「たんぱく質を酵素により透明にし、硬骨を赤紫、軟骨を青色に染色をする」という骨格研究の手法として確立された形態で、鉱物のように幻想的な美しさを持つものです。
標本は完成までに、小さい作品だと約3カ月〜、大きい作品では約1〜2年半もかかるほか、製作途中で形が崩れたり、染色を失敗したりする場合もあるといいます。
朝日新聞、サンケイエクスプレス、Newtonなど各メディアで話題沸騰の『透明標本』。骨が染められ筋肉が透明になった魚類や甲殻類などの標本たちが、清涼感、浮遊感とともにアナタに迫る写真集。未体験の驚きと感動、新たな芸術。噂の透明標本写真集。
Amazonより【著者からのコメント】
『透明標本』。標本という印象からはあまりにもかけ離れた存在です。生物であり ながら、目に写る造形は、まるで鉱物によって形作られたかのような美しさです。
元来、「たんぱく質を酵素により透明にし、硬骨を赤紫、軟骨を青色に染色をする 」という骨格研究の手法として確立された形態であり、完全な透明感にする為には非 常に長い時間を要します。現在この美しさを、「命」を身近に表現するインテリアとして。 またそのビジュアルを生かし、様々なデザインに出来るのではと活動をしておりま す。主に魚類を作成しておりますが、両生類、爬虫類、甲殻類、小型の哺乳類や鳥類な ども手がけております。また、一般に骨格標本としては難しいとされるサメやエイなどの「軟骨魚類」や、 イカなどに代表される「軟体類」も美しくその姿を変えることが可能です。
『透明標本』が作り出す美しくも不思議な世界をどうぞご覧ください。
著者 冨田伊織