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  • 2010.11.11 Thursday
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利休にたずねよ

 
マンガ「へうげもの」で千利休に興味を持って本書を手にしたので、登場人物も人間関係も良く分かっていたのでかなり読みやすかったとは思うのですが、それにしても面白い!

そして描かれている茶碗、茶道具、食べ物、菓子、茶室…その表現が生き生きと美しく、まるで自分がそこに招かれ、自分の目の前に茶や菓子が出されているようです。

一度だけ茶室でお茶を頂いたことがあるのですが、その時の情景が甦るようでした。

「美」をひたすらに追求する千利休の姿が印象的でした。
利休の恋という切り口も面白かったです。


地球最後の日のための種子

評価:
スーザン・ドウォーキン
文藝春秋
¥ 1,550
(2010-08-26)

 北極圏の凍土の地下に巨大な種子貯蔵庫があります。
それは作物の遺伝子を守り、その多様性を伝えるための施設です。
人類が壊滅的な災厄に襲われた後も、生き残った人々が農業を続けられるように作られました。

この「地球最後の日のための貯蔵庫」建設を構想した科学者、
ベント・スコウマンの生涯を追う科学ノンフィクションです。

世界ではより多い収穫、より病害に強い品種を求めて、
作物の品種改良の努力が絶え間なく続けられています。
しかし、その結果ひとたび優良品種が登場すれば、みんなこぞってそれを栽培したがり、
畑はその品種一色に染まるようになります。
そして、その品種が抵抗性を持たない病原体が出現したとき壊滅的な被害がもたらされます。

そうした時に、過去の品種、あるいは原生種とそこから派生したいくつもの種をあたり、
特定の病原体に強い品種を探す、そのための「コレクション」が必要であるというのが、
「ジーンバンク(遺伝子銀行)」もしくは「シードバンク(種子銀行)」のコンセプトです。
そこには世界中で収集された、ありとあらゆる種子が貯蔵され、保全されています。

ベント・スコウマンはしきりにこう言っていました。
「種子が消えれば、食べ物が消える。そして君も。」

しかし、問題はそう単純ではなく、未利用の遺伝子の潜在価値は高く、
ゆえに、先進国の種子企業は穀物の遺伝子で特許を取り、
発展途上国は自国の原生種の採取などを厳しく規制する……

遺伝資源を巡って対立を引き起こしています。

本書は生物多様性の大切さを知る重要な一冊だと思います。


夜と霧

評価:
ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房
¥ 1,575
(2002-11-06)

著者フランクル氏は将来を嘱望された精神科医でしたが、
ユダヤ人であるがために強制収容所に入れられ、
研究論文もろともすべてを失いながら、収容所の解放まで生き抜いた人物です。

これは精神科医フランクル氏の強制収容所の体験手記です。
死の淵に追い詰められた人々の心の変化を、見事に、そして客観的に分析した記録です。

実際の体験者として「内側から見た」客観的な記録としては極めて珍しいものです。
客観的に書こうとするがゆえに余計に収容所での悲惨な状況が伝わります。

人は強制収容所では異常な精神状態になりますが、そのこと自体は実は正常な反応で、
典型的な感情の反応だそうです。フランクル氏は強制収容所に入れられた人間には、
三段階の心理過程が見られると言います。

第一は、収容直後の反応で過酷な現実に対するショック反応。
現実を否定し事態を楽観化する「恩赦妄想」があらわれます。

数日すると第二段階が始まります。感情が鈍痲し、精神の内面が徐々に失われていきます。
餓死した友人の死体が目の前にあっても、平気で食事ができるようになります。
殴られることも平気になります。
感情の消滅は人間が生き延びるために必要不可欠な自己保存メカニズムなのです。
精神生活は幼児のように退行し、性欲は全く消失、食べることだけが生きがいとなります。
しかし嫉妬心や劣等感、出世欲は消滅しないので、仲間を裏切り、
囚人を監視・虐待する支配者の手先になりたがるのです。

第三段階は、収容所から解放された段階で生じます。
精神の完全な虚脱が生じ、自分が自由であるという感覚を取り戻すのに時間がかかります。
ある者は精神的後遺症から逆に暴力による復讐に走ります。ある者は深い喪失感から立ち直れません。


少数の人間は、収容所に入れられてもなお人間としての尊厳を維持しました。
フランクル氏にとってそれは、生きることにそもそも意味があるとすれば
苦しむことにも意義があるはずだという強い信念でした。


「わたしたちが生きることから何かを期待するのではなく、むしろひたすら、
生きることが私たちから何を期待しているかが問題なのだ。
もういいかげん生きることの意味を問うことをやめ、
私たち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。
ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。
生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、
生きることが各人に課す課題を果たす義務を引き受けることに他ならない。」


この一文に強く感銘を受けました。

生きることの意味を問うのではない。
生きることの意味を問われているのだと。



千夜千冊 虎の巻

 

成毛眞氏が書評家として松岡正剛氏をかなり高く評価していたので手に取ってみました。
著者が1000冊の書評をまとめた「千夜千冊」(1〜7巻)をインタビュー形式で紹介していきます。

インタビューは「千夜千冊」の1〜7巻を流れに沿っていくつかキーになる本を取り上げながら進んでいきます。ジャンルは多岐に渡っています。というか科学、哲学、社会、経済、文学、芸能、歴史、政治、…恐らくほとんどの分野を網羅していると思います。

松岡正剛氏の本に関する知識が尋常ではないこと、そしてありとあらゆるジャンルについてご自身の得ている情報がきっちりと整理されていることに驚きを隠せません。


本書を読んでいくうちにわかりますが、松岡正剛氏の本の紹介の仕方が実に素晴らしいです。作者がどういった人物であったとか、書かれた時代背景であるとか、何を語ろうとしている本であるとか、とにかく紹介する本にまつわるエピソードなどで、読者に十二分ほどその本の魅力を語ってくれたりします。紹介された本が読みたくて読みたくて仕方がなくなるような。

読書の世界へのいざない方に感動すら覚えました。

地図を片手に旅に出るように、この本を片手に読書の世界へ益々のめり込んでいきそうです。



日本人なら知っておきたい「皇室」128のなぜ?

 日本の伝統と文化の象徴である皇室。
時代の流れ、社会の動きに伴って少しずつ開かれ、マスコミ報道もされていますが、まだまだ我々一般人には知らないことも多いのが実情です。

本書では、「天皇と伊勢神宮の深い関係とは?」「皇族の女性も料理をされるのだろうか?」「プライベート・タイムの警護はどうなされているか」「天皇家の生活費はどのように支払われるのか」など、128の疑問を分かりやすく解説されています。

皇室が身近に感じられる入門書。



魯山人味道

評価:
北大路 魯山人
中央公論社
¥ 780
(1995-06)

数の子から始まり、あわび、鮎、河豚、猪…と様々な食材や料理について魯山人が語る。
その語り口調が美味しんぼの海原雄山を思わすのは当然。
北大路魯山人こそ海原雄山のモデルであります。


書をよくし、画を描き、印を彫り、古美術をこよなく愛し、料理に明るく、後半生、やきものの仕事に打ち込んだ多芸多才の芸術家である魯山人が、終生変わらず追い求めたのは美食でした。

本書はまさに美食家魯山人の食へのこだわりを十二分に感じれる一冊です。
河豚に対する絶賛ぷりとお茶漬けの記述の多さに少し笑ってしまいます。


 筆者の芸術家らしい探究心には敬意を表しますが、食へのこだわりは必ずしも人を幸せにするとは思えません。
どんな食材であってもどんな料理であっても美味しいと感じれる方が幸せだったりします。 何も食材や料理にこだわらなくとも、旬のものを頂き、季節を感じながら楽しく食事できればそれだけで幸せだと思います。


晩年の魯山人は狷介な性格が災いして、家族とも別れ、訪れてくる人も少ない孤独な日々を過ごしたそうです。真情を語る友のない寂しさを紛らわすように、作陶に没頭。積年の過労といかもの食いは、魯山人の体を徐々に蝕み、体力を要する作陶の仕事を困難にしました。加えるに、経済的な逼迫は、多数の人手を要する作陶の仕事の維持をますます困難にしていました。

天才であったかもしれませんが人格者ではなかったようです。

美食家は満足するということを忘れがち。


人の砂漠

評価:
沢木 耕太郎
新潮社
¥ 740
(1980-12)

 陽の当らない場所で人知れず生きる人々や人生の敗残者たちを描くルポタージュ8編。

一体のミイラと英語まじりの奇妙なノートを残して餓死した老女の過去を追う「おばあさんが死んだ」
もと売春婦だった人たちの養護施設の中での暮らしを描いた「捨てられた女たちのユートピア」

戦後、天皇に対する「事件」起こした人たちのその後、「不敬列伝」
商品相場にとりつかれて戦い続ける男たち「鼠たちの祭」
十数人もの相手から600万円もの詐欺を働いていた83歳の老女「鏡の調書」など…


「おばあさんが死んだ」から「鏡の調書」に至る8編は、追放されてしまった人々の悲哀をやさしさ、あたたかさ、悲しさ、そして厳しさでもって描かれています。


テロルの決算

評価:
沢木 耕太郎
文藝春秋
¥ 670
(2008-11-07)

 日比谷公会堂の演壇に立った社会党委員長の浅沼稲次郎を右翼の少年山口二矢が両手で握った短刀で刺した暗殺事件を描く。

61歳の野党政治家と17歳のテロリストのそれぞれの生い立ちから事件の一瞬までを生々しく描き出す。

自分がその事件現場にいてるように感じさせるほどの一瞬一瞬の描写に息を飲む。

テロは反社会的・暴力的な手段であり何の解決も生まないと僕自身は思っています。しかし山口二矢少年の国を思う熱い気持ちには心揺さぶられるものを感じずにはいれませんでした。

現在の堕落しきった政治に批判するひとはいてもここまで熱く行動に移せるひとはいないような気がします。


そしてその少年以上に庶民のための政治に全力を傾けていた浅沼稲次郎が刺されたのが何ともやるせない気持ちになります。


藤子・F・不二雄「異色短編集」1  ミノタウロスの皿

 ドラえもんやパーマンで知られる藤子・F・不二雄の一話完結で語られるSF短編集。
藤子・F・不二雄は子供作品だけ、という固定概念をくつがえしてくれた作品です。30年近く前に掲載された短編集ですが、発想が面白く、むしろ「新しさ」を感じました。そう、これは奇想天外さ、そして恐ろしさとリアリティに満ちている大人向けに作られた傑作です。
ドラえもんと同じ画筆で描かれる、宇宙の深遠へのあてのない旅・タイムマシンの功罪・ドロドロとした家族愛・生や性への執着・突拍子も無い発明品の数々・現代の状況を先取りしたかのような近未来社会の問題・そして人類滅亡と再生。

ほのぼのタッチでえぐい内容。ブラックでシュール…。短編だけどかなりひきこまれるものがたくさんあります。

表題作「ミノタウロスの皿」と「劇画・オバQ」はおすすめです。
とくに劇画・オバQは切なすぎ…。


アイデアは考えるな

評価:
柳澤 大輔
日経BP社
¥ 1,365
(2009-11-19)

 ピカソは生涯2万点以上の絵を書きました。
バッハは少なくとも週に1回は作曲してました。
エジソンの死後、アイデアメモがぎっしり書かれた3500冊あまりのノートが発見されました。

アイデアは「質」より「量」

アイデアをたくさん出せるようになると、人生において選択肢が増える。選択肢が増えれば、行き詰らずに済む。打つ手が残されていると分かれば人はポジティブになれる。
前向きに生きるために必要なのは、性格を変えることではなく、アイデアをたくさん思いつけるようになるノウハウ!

100個アイデアを出して、そのうち実現しそうなのが1案しかなくてもかまわない。その無駄に思える99案を出す過程が、自分をポジティブにしてくれます。

ビジネスだけでなく生きる上でも力になってくれるカヤック社長の著書。


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